ISISをインストールする前に

概要

 一口にISISをインストールするといっても、相手は解析ソフトですから、そう簡単なものではありません。そのため、次のような手順を踏む必要があります。
  1. USGSへの登録
  2. プログラムの入手
  3. インストール…ディスクへのファイルの展開
  4. ISISを走らせるための自分の環境設定(セットアップ)

インストールの前に −必要条件−

ISISをインストールするためには、システムは次の要件を満たしていないといけません。
※以下は、UNIXのソフトウェアのインストールなどに詳しい、管理者向けに書かれています。従って、特に専門用語などについては解説をしていません。
ハードディスク
ISIS本体、TAE、ISIS解析用のデータ、及び少なくとも1つの探査プロジェクト用のデータなどを格納するためには、少なくとも300MB程度のディスク容量が必要です。
もし、すべての探査プロジェクト用のデータを格納するためには、800MB程度のディスク容量が必要となるでしょう。これは、ISISをインストールするプラットフォームによって微妙に違います。
実際には、さらに解析データなどを格納する領域が必要になりますから、1GB以上、できれば2GB程度の空きディスク領域を用意しておけば安心です。
特に、忘れてはならないのは、ISISの配布ファイルを格納する領域のことです。CD-ROMなどでもらったのではない限り、ハードディスク上にはISISの書庫ファイルを一時的にたくわえておく必要があります。USGSからネットワークを経由してダウンロードするためには、この領域も加えて、合計1.5GB程度のディスク容量が必要となります。
これは、ネットワークで接続された別のマシン上のディスクをNFSなどを利用してマウントしておくことにより、一時的には解決することはできます。 UNIXでの習慣から、ISISは/usr/local以下、たいていは/usr/local/isisr以下にインストールされますので、この領域にそれだけの空きを用意しておかなければなりません。もし用意できない場合には、シンボリックリンクなどを使うことになるでしょう。

実メモリ
ISIS、というよりUNIXは、実メモリが不足していてもスワップ領域で補うことができるため、実メモリはあまり問題にはなりません。そうはいっても、あまりに少ないメモリはディスクスワップを頻繁に起こすことになるため、当然望ましくありません。
Linuxであれば最低32MB、他のシステムでは最低64MBの実メモリは搭載しておいた方がよいでしょう。

スワップ領域
ISISのリリースノートでは、スワップ領域は500MB程度必要となっています。しかし、大量の画像を扱うプログラムなどを使用するのでない限りは、これだけの領域を使うことはまずありません。よく言われる通り、システムメモリの2〜3倍のスワップ領域で、たいていは事足りるはずです。
逆に、画像の接合などを行う場合には、500MB以上のスワップ領域を用意した方がよいでしょう。
もしスワップ領域を増設するとなると、ディスクパーティションを再設定する必要に迫られることになりますが、SunOS、Solarisなどのように、スワップファイルを一時的に設定することによって、パーティションの再設定をしなくてもスワップ領域を増設することができるシステムもあります。

共有ライブラリ
ISISは共有ライブラリシステムを使って動いています。ただ、Fortranのライブラリのように、どのシステムにもあるとは限らないものについては、staticなリンクを使っています。
従って、共有ライブラリについてはあまり心配する必要はないはずですが、もしISISをインストール後、共有ライブラリからの警告メッセージが出た場合には、それらを作り直す必要があるでしょう。

ISIS配布ファイルの構成

CD-ROMやネットワークなどで配布されるISISのファイルは、次のような構成になっています。

isis_YYMMDD.tar.gz
必須です。ISISプログラムの本体が入っています。YYMMDDは、ISISがリリースされた日付を表しますので、新しければ新しいほど、(バグなどが修正された)より良いパッケージということになります。
data.tar.gz
必須です。ISISでの解析に必要となる、基本データパッケージが入っています。
taev53.tar.gz
必須です。TAE環境が入っています。
clemdata.tar.gz
クレメンタイン探査機のデータ解析用パッケージです。
galdata.tar.gz
ガリレオ探査機のデータ解析用パッケージです。
impdata.tar.gz
マーズパスファインダ探査機搭載カメラのデータ解析用パッケージです。
voydata.tar.gz
ヴォイジャー探査機搭載カメラのデータ解析用パッケージです。
vikdata.tar.gz
ヴァイキング探査機搭載カメラのデータ解析用パッケージです。
mar9data.tar.gz
マリナー9号探査機搭載カメラのデータ解析用パッケージです。
mar10data.tar.gz
マリナー10号探査機搭載カメラのデータ解析用パッケージです。
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