本章では、データベースの基礎を成す、各MQDBファイルの仕様についての、基本的な考
え方について述べる。
MQDBファイルは、次の3つの部分から構成される。
先頭行 月震データファイルの最初の行である。ライブラリのバージョン、プログ
ラム署名が記されている。また、先頭2文字が必ず @@ となっているため、MQDBファイ
ルかどうかの判定にも利用される。
ヘッダ部分 ファイルの先頭部分に位置し、月震データファイルについての主要な情報を格納する。行の先頭は英大文字で始まる。詳細については第3章で詳述する。
データ部分 実際のデータが格納されている部分。詳細については第4章で詳述する。
月震データベースファイル内では、ヘッダ部分は印字可能なASCII文字列のみ利用可能とする。コメント部分についてはこのような制限はなく、2バイト文字等も利用可能である。
行末文字は、CR + NL ( CARRIDGE RETURN + NEWLINE )とする。
MQDBフォーマットのファイルは、ファイル先頭の2文字は、必ず @@ となっていなければならない。3文字目は空白である。4〜8文字目は、ファイルを作成したライブラリのバージョンである。これは先頭2文字が英文字、残り3文字が数字である。これ以外の文字、すなわち、記号、空白、タブ、改行文字等は使用できない。
10文字目からは、ファイルを作成したプログラム名を記入する欄である。プログラム名の長さは16文字までとする。
従って、月震データファイルの先頭行は、例として次のようになる。
これは、ライブラリのバージョンが MQ100 であり、prog1-1.00というプログラムがファイルを作成したことを示している。
ヘッダ部分とデータ部分の間は、2文字 @@ で始まる行で区切られる。この行については、@@ 以外の文字が存在してはならない。
MQDBフォーマットファイルのヘッダ部には注釈を入れることが可能である。コメントは月震データファイル内の任意の場所に存在してよい(但し、先頭行を除く)。コメント行は、行頭が @ 以外の記号である行で、行末までコメントとみなされる。
すなわち、行頭に存在すればコメント行となる記号は、次の通りである。
ASCIIコード 0x21〜0x2fの文字
% ! `` # $ % & ' ( ) * + , - _ . /
ASCIIコード 0x3a〜0x3fの文字
: ; < = > ?
ASCIIコード 0x5b〜0x60の文字
% [ \ ] ^ _ `
ASCIIコード 0x7b〜0x7eの文字
% { | } ~
なお、データ部に注釈を入れることは許されない。